バドミントン選手の栄養の重要性は?実力を発揮する食事戦略【試合前のおすすめ】

バドミントン選手の栄養の重要性は?実力を発揮する食事戦略【試合前のおすすめ】

こんにちは、健ジムバドミントンブログのケンスケ(@kensuke_bad)です。

今回は、バドミントン選手にとっての栄養や食事の重要性についてお話しします。

練習や試合で成果を上げたいと思っている方は多いと思いますが、その裏で「食事」に気を使っている選手はどれくらいいるでしょうか?

多くの選手が練習や筋トレには力を入れている一方で、食事が競技力に与える影響について深く考えている人は少数派です。

実は、ここに大きなチャンスがあります!

食事に気をつけないといけないとは分かっているけど、何をどう改善すれば良いのか分からない

練習の時間が長くて食事まで気が回らない

というか食事って気にしないといけないの?

と感じている人が多いと思います。

実は、食事は単なる「エネルギー補給」に留まらず、パフォーマンスや怪我予防、コンディションの安定にまで影響を及ぼします。

そして、何を食べるかだけでなく、どう食べるか、習慣として続けられるかが、成果を左右するカギになります。

この記事では、バドミントン選手の競技力を最大化するために、栄養をどう活用するべきかをわかりやすく解説します!

※管理栄養士かつスポーツジム経営者のケンスケが書きました。


この記事を書いた人

健ジムのケンスケ

バドミントン歴20年、指導歴8年。バドミントンは高校始めの雑草社会人プレーヤー。日々積み重ねる。

東京町田で【町田コンディショニングジム健介】とバドミントンショップ経営。YouTubeでも情報発信中。



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バドミントン選手における食事による栄養の役割とは?

バドミントン選手にとって食事による栄養の役割は主に心身のコンディションを整えることです。

健ジムのケンスケ

筋トレをする理由とよく似ています

その中でも大きく3つに分けて考えました。

  • パフォーマンス向上
  • 体調管理
  • 怪我予防

これを理解することで、食事をどのように改善すべきかが見えてきます。

パフォーマンス向上

バドミントンをするのに必要なエネルギーや栄養素を補給することでパフォーマンス向上につながります。

  • エネルギー供給
    炭水化物を摂取することで、試合中や練習中の持久力や集中力を維持します。
  • 筋肉の修復・成長
    タンパク質を摂取することで、トレーニングで損傷した筋肉を修復し、成長を促進します。
  • 持久力の向上
    炭水化物を適切に補給することで、筋肉内のエネルギー源(グリコーゲン)を最大限に蓄え、スタミナ切れを防ぎます。

体調管理(その日の実力を発揮)

栄養によって疲労を回復し、集中力や体調を整えることで、試合当日に持っている力を100%発揮するための準備をします。

  • 疲労回復
    練習後や試合後に炭水化物とタンパク質を摂取することで、体が早く回復し、次の日のパフォーマンスを向上させます。
  • 集中力維持
    試合中には脳のエネルギー源であるブドウ糖を補給することで、試合後半でも判断力や反応速度を維持します。
  • 免疫力の維持
    ビタミンやミネラルを摂取することで、風邪や体調不良を防ぎ、コンディションを安定させます。

怪我予防(リスクマネジメント)

骨や筋肉を守り、怪我のリスクを低下させるために必要な栄養を補います。これにより、選手生命を長く保つことが可能です。

  • 体重の管理
    自分が楽に動ける体重よりも痩せすぎや太り過ぎは怪我に繋がります。体重測定を習慣化し、自分にとっての適正体重を維持するようにしましょう。
  • 骨の強化
    カルシウムとビタミンDを摂取することで、骨密度を高め、関節の負担を軽減します。
  • 筋肉の保護
    タンパク質と抗酸化物質を摂取することで、筋肉の損傷を軽減し、長時間の練習にも耐えられる体を作ります。

バドミントン中の体の不調(特に精神的な不調)は栄養がかかわっている可能性が高いです。

パフォーマンスを維持できない時は食事を振り返ってみると良いでしょう。


具体的な栄養素とその役割

その日の体調や集中力を整えるために、以下のポイントを意識しましょう。

栄養素役割食材例
炭水化物エネルギー源として働き、スタミナを維持。特に試合前や試合中のパフォーマンスを支える。ご飯、パン、パスタ、うどん、そば、バナナ、さつまいも
タンパク質筋肉の修復と成長を促進。練習後や試合後に摂取することで、筋肉疲労を軽減。牛・豚・鶏肉、魚、卵、大豆製品
脂質長時間の運動でエネルギー源となる。適量摂取することでホルモンバランスも整える。アボカド、ナッツ類、オリーブオイル
ビタミンB1糖質の代謝を助ける豚肉・玄米・うなぎ・豆腐・そば
ビタミンB2脂質の代謝を助ける豚レバー・鶏レバー・牛レバー・うなぎ・牛乳・納豆・卵
ビタミンB6たんぱく質の代謝を助けるかつお・まぐろ・牛レバー・さんま・バナナ・さつまいも
ビタミンC抗酸化作用により免疫力を高め、筋肉の損傷を防ぐ。オレンジ、キウイ、ブロッコリー
カルシウム骨を強化し、怪我のリスクを軽減。牛乳、ヨーグルト、小魚
ビタミンDカルシウムの吸収を助け、骨の健康を維持。鮭、サバ、キノコ類
亜鉛・鉄分免疫機能や血液中の酸素運搬をサポート。牡蠣、赤身の肉、ほうれん草

パフォーマンスを支える栄養素補給の具体例【摂取のタイミング】

つぎにどのようなタイミングで栄養素を補給した方がいいのかまとめました。

  1. 試合前のエネルギー補給
    • 試合の2~3時間前におにぎりやバナナを食べることで、即効性のあるエネルギー補給が可能。
    • 試合前日の夕食では、ご飯やパスタを多めに摂取し、エネルギー貯蔵を満たす。
    • 食べ物は24時間から72時間程体内に残ることを考慮して食べ過ぎに注意する。
  2. 練習後の疲労回復
    • 練習後は体調が落ち着いたタイミングで食事を摂取することで、筋肉の回復を効率的に進める。運動直後は内臓に負担がかかるため避ける。
    • 疲労回復を助けるために、オレンジやキウイなどのビタミンCを含む果物も取り入れる。
  3. 試合中の集中力維持
    • セット間の休憩中にスポーツドリンクやゼリー飲料を摂取し、脳のエネルギーを補給。

基本的には少量を分けてとるようにします。

と、参考までに書きましたが、基本的にはお腹がすいたら(おなかがすく直前)に食べるのがおすすめです。

食事からの栄養でバドミントンのコンディションを整える方法

ここからは管理栄養士であり、バドミントン経験が20年以上あるジム経営者の筆者がバドミントンと栄養を結び付けたときに重要と思うポイントをまとめました。

食事の内容を極力自分で選択する

内村選手やイチロー選手、ジョコビッチ選手など一流のスポーツ選手も食事の内容は様々です。

もちろん競技特性や生活している地域などの要素もありますが、重要なのは食事の内容を自分で選択することです。

自分で選択することでコンディションを整えるためのPDCAサイクルを回すことができます。

自分が好きな食べ物だけではなく、自分に合った食べ物を選ぶ

食事は、ただ好きなものを食べるだけではパフォーマンス向上に直結しません。

「自分に合った食事」を選ぶことで、体の調子が整い、競技力が向上します。

好きな食べ物≠自分に合う食べ物、パフォーマンスが上がる

一見体に悪い食べ物≠必ずパフォーマンスを落とす

一見体に良い食べ物≠必ずパフォーマンスが上がる

ラーメンが好きな選手が毎日ラーメンばかりを食べていたら体重が増え、パフォーマンスが落ちそうなのは想像できますよね?

一方で、自分に合わない食事を無理に続けるとストレスがたまり、継続が難しくなります。

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アレルギーなども関わってきます。

たとえば、朝に脂っこいものを食べると動きが鈍くなる人は、炭水化物中心の軽い食事に変えるだけで体が軽くなり、練習の効率が上がることもあります。

筆者の例

  • 試合前の朝ごはんは少量に済ます
  • 試合間のバナナ
  • 大会後の肉中心の料理
  • 普段から野菜や果物を積極的に食べる
  • 試合の日の朝マック
  • 試合の日のブラックコーヒー
  • 大量の粉物料理

内村航平選手
かつては極端な偏食家であり、野菜を連想させる緑色も大嫌いというほどの野菜嫌いで食事はほぼ米と肉のみだった。好物はバナナとチョコレート類。特に気に入っていたのは有楽製菓の「ブラックサンダー」で、北京オリンピックには40個持ち込み、「勝負食」として競技前に食べていたことなどが報道された。また、喫煙者である。コナミスポーツ&ライフへの入社後に同社の指導により食生活の改善に取り組み、野菜を食べるようになりチョコレートも断っているが、野菜は完全な克服には至っていない。また、食事は20歳から1日一食のみ。


Wikipedia

プロ野球選手 イチローさん

 女性からの質問は「イチローさんは多分、現役時代から身体のこととか気を使っていろいろ食料面とか、気を使っていらっしゃったのと思うんですけれども、逆に、暴飲暴食をしてしまったりとか、お酒で記憶を失ってしまったとか、ということってあるのですか?」というものだった。

 これに対して「そもそも、僕は全然気を使っていなかったです」と、まず驚きの回答が飛び出す。教室の“生徒”たちからも意外な言葉に「え?」と声があがる。そして「注意していたのは、痩せないことが大事なことだったんですね」と、シーズン中は体重を減らさないことに注意しており、ハンバーガーを4個、ポテトやコーラといった昼食を摂っていたことを明かしている。

 また、お酒を飲むことも多いようで「現役を辞めてから、毎日飲んでいますね。アルコールを入れない日はないです。必ず飲みます」とも。「食事のスタイルというか種類にもよるんだけども、現役中はビールが多かったです。外ではイタリアンに行けばワインも飲むし、日本酒も飲む」と語り、ビール、ワイン、日本酒と種類を問わず、お酒を好んでいることを語っている。

引用:Full-Count

食事の習慣化が重要

パフォーマンスを高めるには、食事をある程度「習慣化」することが重要です。

  • 試合前後の食生活
  • 普段の日の食生活

試合前後の食生活を習慣化(ルーティン)にしている方は多いと思いますが、普段の食生活も同じくらい重要です。

今の食事が数日後~半年後、数年後のあなたの身体を作ります。

たとえ効果的な食事でも、一時的にしか続けられないと意味がありません。

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野菜を食べたほうが調子が良いとわかったとしても、一回食べたくらいでは大して体は変わりません

ストレスの少ない方法で無理なく継続できる食事を見つけることが成功のカギです。

【バドミントンの大会や試合前に緊張する時の対策6選【メンタル】】

栄養バランスで知らないうちにパフォーマンスを落としていることも

良くも悪くも体や思考は「慣れる」性質を持っています。

栄養バランスが崩れた食事を続けていると、最初は大丈夫そうに見えても、気づかないうちに集中力が切れやすくなったり、持久力が落ちたりすることがあります。

これを防ぐには、日々の食事内容を定期的に見直す習慣が大切です。

2008年の全豪オープンでグランドスラム1勝を挙げていたジョコビッチだが、2010年まではその1勝にとどまっており、体調面では試合中に倒れることもあるなど、問題を抱えていた。

2010年、デビスカップのためにクロアチアに滞在していたジョコビッチは、大きな転機を迎える。同じセルビア人で栄養士のイゴール・チェトイェビッチ(Igor Cetojevic)博士に会い、グルテンと乳製品の過敏症と診断されたのである。

パスタ、チーズ、パンを食事から取り除きたいと思う人はあまりいないだろう。家族がピザ屋を経営していたジョコビッチの場合はなおさらだ。しかし彼は2週間、厳格なグルテンフリーの食生活を実践した。その効果はてきめんだった。

睡眠の質が高まり、エネルギーにあふれ、体が軽く感じられた。2週間後、再びベーグルに舌鼓を打ったジョコビッチだったが、疲労と体調不良を感じた。これにより彼のグルテンフリー生活は本格化した。

そして2011年の終わりには、四大大会のうち全仏オープンを除く3つを制覇していた。


引用:【アスリートの食生活を探る】ノバク・ジョコビッチ、人生とキャリアを変えたグルテンフリー生活

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私の知人でもバドミントンの練習中や試合中にいきなり貧血気味になる方がいました。アレルギーの検査を進めたところ、小麦のアレルギーで、貧血になるときは運動前にうどんを食べていたことが多かったとのことでした。

食事での血糖値の安定は試合前は最重要!

血糖値の急上昇や急降下(グルコーススパイク、血糖値スパイク)は、パフォーマンスに悪影響を与えます。

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眠くなる、メンタルが安定しない、集中できない等

血糖値を安定させるためには、以下の工夫が有効です。

  • ゆっくり食べる
    食事をゆっくりと噛みながら食べることで、血糖値の急上昇を抑えます。
  • GI値の低い食材を選ぶ
    白米ではなく玄米、甘い菓子パンより全粒粉パンなどを選ぶことで、血糖値を安定させます。

バドミントンのコンディションで何が落ちるかから逆算しよう

バドミントン中に起きるコンディション不良で足りないものを習慣的に補うのもありです。

足がつりやすい→水分、ミネラル不足など
 ・試合中の水分摂取
 ・コーヒーやアルコールを控える
 ・乳製品、大豆製品、葉野菜、魚介類などを摂取する

試合中スタミナ切れになる→たんぱく質や糖質不足など
 ・普段の食事量を増やす
 ・試合間でバナナやおにぎりなどの糖質を食べる

など

自分の弱点を栄養面からも改善できるか一度検討してみるとよいでしょう。

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筆者は練習中に時々貧血になりますが、原因は過度なコーヒー摂取でした。それから特に試合の日はコーヒーを控えるようにしています


理想の食生活を求めるよりダメな食生活を控えよう

パフォーマンスを最大限発揮する食生活を追い求めるのも重要ですが、ストレスを抱えるリスクも高いです。

遠征先やイベント、食事会などで普段の食事ができなくなることがストレスになることもあります。

それよりもパフォーマンスを落としてしまう食事を避けるほうが優先順位は高いです。

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良い食生活は理解するのに時間がかかるし100%実施するのが難しいもの。ダメな食事は結構わかりやすいです。

  • 極端な制限
  • 試合前に重すぎる食事
  • 偏った栄養摂取

栄養はライバルとの差をつけるチャンス

多くの選手が食事に気を使っていない中で、栄養バランスを意識することは競技力で差をつける絶好のチャンスです。

食事を改善するだけで、試合後半に動き続けられる体を作る、スタミナ切れを防ぐといったアドバンテージを得られます。

食事も練習ということを胸に刻みましょう。

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筆者もキャリアのハンデを埋めるために栄養と筋トレに力を入れ、少しずつですが結果が出てきました。

備考:筆者が習慣的に栄養として食べてる食べ物

気を付けてるポイントは安い、どこでも手に入る、手軽です。

習慣的に食事に取り入れると食費も浮きますし、コンディションもよくなります。

  • 納豆…高たんぱく、安い
  • 卵…高たんぱく、安い
  • バナナ…練習の合間のエネルギー補給
  • 鶏肉…高たんぱく、安い
  • 具だくさん味噌汁…ミネラル補給、塩分補給
  • レンチンご飯(発芽玄米入り)…エネルギー源、眠くなりずらい
  • そば(そば粉8割以上)…高たんぱく、眠くなりずらい

まとめ:バドミントンにおける食事からの栄養の重要性

栄養は「パフォーマンス向上」「Conditioning(コンディション維持)」「怪我予防」という3つの観点から、バドミントン選手を支える重要な要素です。

栄養を見直すことで、競技力がさらに向上し、練習や試合での成果が劇的に変わる可能性があります。

最初にも書きましたが多くの選手が練習や筋トレには力を入れている一方で、食事が競技力に与える影響について深く考えている人は少数派です。

ここに大きなチャンスがあります!

ぜひ今回の記事を参考に、日々の食事に取り入れてみてください!

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